せいかつがかり

博多祇園山笠2017の日程 見どころは?掛け声は「○っしょい」

博多の男たちが熱い夏の始まりを告げる「博多祇園山笠」が開催されます。毎年5月3~4日に開催される「博多どんたく」とともに、博多を代表する祭りです。700年以上続く伝統ある祭りで、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。

こちらでは博多祇園山笠の日程や見どころ・楽しみ方とともにお祭りの魅力についてご紹介します。

博多祇園山笠2017の日程

博多祇園山笠とは?

博多祇園山笠(はかたぎおんやまかさ)は九州福岡県福岡市の博多で毎年7月1日から7月15日にかけて開催される伝統のある祭です。櫛田神社へ奉納される祇園祭のひとつで、正式には櫛田神社祇園例大祭といいます。2016年、ユネスコ無形文化遺産に登録された年には775年目を迎えました。

1241年に承天寺の開祖・聖一国師が、疾病封じのために山笠の原型になる施餓鬼棚という乗り物に乗って祈祷水をまいたのが「山笠」の始まりとされています。

山笠は「山」と略されることもあり、現在は「舁き山(かきやま)」、「飾り山」というように分かれます。山笠は神様の象徴として人形師とともに各団体で作られます。

山笠を担いで市内を回ることを山笠を「舁く」(かく)と言い、担ぐ人のことを「舁き手」(かきて)と言います。舁き手は女人禁制で山笠に触ることは禁じられています。子供の山笠もあるのですが、小学生の女児は許されていますが、成人女性になると禁じられるという風習があります。

また、経験の差からなのかメインの追い山ともなると、動画でもわかるとおり若手は少なく、ベテランのおじさんばかりです。舁き手の衣装はほぼ統一されており、法被にふんどしというのが特徴的ですね。総勢数百人のふんどし姿は圧巻です。

各地区を「流(ながれ)」という呼び方で称し、十数か町(旧町)を束ねた組織が7つあります。舁き山笠を舁くのは、通称「七流(しちながれ)」と呼ばれる千代流・恵比須流・土居流・大黒流 ・東流・中洲流・西流の各流で、山笠を奉納します。

出典:博多祇園山笠より

動かす「舁き山」、見る「飾り山」を中心に博多の街は山笠一色で活気づき、舁き手によって博多を疾走する舁き山とその姿は、荒々しい豪快な「男の祭り」そのものです。

博多祇園山笠2017の日程

毎年7月1日~15日、日程の決まっている祭りです。
開催場所:櫛田神社 他博多市内

7月1日~7月15日 飾り山一般公開
7月1日 当番町お汐井
(しおい)とり
お清めの儀式
7月9日 全流お汐井とり 夕方~ 各流の舁き手が集まる
7月10日 流舁き 各流の舁き山笠が登場
7月11日  朝山笠 早朝~ 子供山笠も行われる
7月11日 他流舁き 夕方~ 他地区まで舁く
7月12日 追い山笠ならし 午後3時59分 追い山のリハーサル
7月13日 集団山見せ 午後3時30分 福岡市役所前に一同が集まる
7月14日 流舁き 自分たちの地区で行う
7月15日 追い山笠 午前4時59分 メインの櫛田入りを行う

博多祇園山笠の見どころは?

飾り山、動く飾り山は必見!


地図:博多祇園山笠の情報なら山ナビ2017! より

10mを超える絢爛豪華な飾り山笠は市内14ヶ所で飾られてます。全部みようと思う場合、千代町交差点・ホークスタウン・渡辺通り(ホテルニューオータニそば)・中洲・博多駅など他のエリアとはちょっと離れて点在しているポイントがあるので注意しておきましょう。西鉄バスの都心フリー1日乗車券利用で全て回ることが出来ます。

14日が飾り山笠を見ることが出来る最後の日になります。15日の早朝の追い山が始まる前に飾りが外されます。櫛田神社のものは翌年の飾りに変えるまで1年そのまま通年見ることができます。

八番山笠と言われる土居流内の上川端通の飾り山は「走る飾り山笠」として独自に作られており、追い山ならし(7月12日午後)と追い山(15日早朝)では”櫛田入り”を行います。櫛田神社から出て来て、国体道路祇園町まで、10mの飾り山が移動する様子は舁き山とは違った豪華さがあり、見どころのひとつです。

動く距離は短いですが、飾り山が動くのはこの山だけです。担ぐ時にはジャッキUPし、煙が出る演出もあります。

舁き山のイベント「追い山」「櫛田入り」

舁き山は高さ約3メートル・重さ約1トンのサイズを誇る「神様」であり、この山笠を男達が肩に担いで、博多を疾走する博多山笠のメインのイベントです。街の中を5kmほど移動したり、追い山では全力疾走したりと、舁き手の方は大変な思いをして山笠を動かします。
スケジュールに従いお清めの儀式をしたり、自分たちの地区で舁いたりなど、最終5日間が舁き山笠の醍醐味と言えるでしょう。

13日の集団山見せは午後3時30分から明治通りで博多のメインストリートを7つの流全てが走ります。

14日は流舁きといって自分の地区それぞれの町内を回ります。午後5時に櫛田神社では、土居流 西流の舁き山を見ることが出来ます。桟敷席もその日は無料で上がれます。

15日は早朝4時59分から追い山が始まります。4時59分という中途半端な出発時間は、一番山笠だけに認められた「博多祝い唄」を歌う時間として1分間前倒ししているためです。

●「追い山」
「追い山笠コース」は櫛田神社からスタートし、多くの曲がり角や細い路地を抜けて、須崎町の「廻り止め」まで約5kmの道にかかる所要時間を計測します。舁き山を担ぎながら5kmの道を約30分で駆け抜ける様子は必見です。

飾り山でも触れましたが、7つの流に加えて昔の山笠を彷彿させる飾り山笠が雄大な姿で走って来る様も見られます。おすすめは東長寺の清道です。

●「櫛田入り」
また、博多山笠のメインイベント、「追い山」のさらにメインイベントである「櫛田入り」は大勢の人で賑わいます。
「櫛田入り」とは、櫛田神社の境内から旗(清道旗)を回ってから境内を出るまでのことをいいます。距離としては約112メートルで、こちらも所要時間の計測があり、各流ともおじさんの精鋭で臨みます。

一番山笠は追い山笠同様、「櫛田入り」の際、山笠を止めて「博多祝い唄」を歌う事が認められています。

「追い山」「櫛田入り」ともに所要時間を計測しますので、各流はその結果に一喜一憂はするのですが、1位だからと言って優勝旗や賞状などがあるわけではありません。これもこのお祭りのさっぱりとした「男気」を感じます。

博多祇園山笠 掛け声は「○っしょい」

山笠の掛け声「おっしょい」と言います。お汐井取りのときに「おしおい、おしおい」と言いながら取りにいった掛け声が訛って「おっしょい」となったといわれています。
「おっしょい」はゆっくり走る時に掛けられる掛け声として使われ、観客の「おっしょい!」のリズムに合わせた手拍子で迎えられます。追い山の時のようにスピードが出てくると、かけ声は縮めて「おいさ!」となります。

お祭りに参加する際の注意点がいくつかあります。

道路沿いにいると舁き手と接触したりと危険なので、空いているからといって近づきすぎず、安全の確保に注意しましょう。

また、勢い水(山笠が走るときに沿道から浴びせかけられる水)を浴びたりすることもあるので、塗れたりするのがイヤであれば、下がって見ていた方がいいです。

飾り山や舁き山の棒などには関係者以外は触れてはいけません。以前は「不浄の者触れるべからず」の立て札がありました。最近は「関係者以外触れないで下さい。」などの柔らかな表現になってます。

追い山は早朝でもたくさんの人出があります。観客も多く、午前2:00でも相当なお客さんであふれかえります。迫力の追い山を見るには、夜通し起きて良い場所の確保に努めましょう。

「追い山ならし」と「追い山」の櫛田神社の桟敷席は毎年6月26日、櫛田神社で午前9:00から販売されます。開始30分以内に売り切れるほど人気なので、入手困難と言われています。

まとめ

静と動の祭り、博多祇園山笠についてお話してきました。

ネットでの事前情報収集に加えて、山笠のマップ(無料配布ちらし)は博多駅・天神の観光案内所や飾り山のある場所にて入手できます。スケジュールなども載ってますので、1枚入手するとよいでしょう。

豪華絢爛な飾り山、豪快な舁き山、壮大な男祭りを充分楽しんでください。

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