雪の降り積もった朝、いつもに比べて静かだな~と思ったことないですか?
普段見慣れている家の周囲も、昨日と一変して白銀の世界、
あの凛とした感じがたまらなく好きです。
また、雪がしんしんと降るっていいますよね?
夜の間に雪が降ってて、気付いたら雪が積もってた、という経験がありますが、
こちらも朝の静かな理由と関係がありそうですね。
雪が降ると静かに感じるのはなぜ?雪が音を吸収?
雪が降ると静かに感じるのは音が関係しています。
音はモノが震えることで空気が振動し、
その振動の波が鼓膜から入ってきて「音」として感じます。
雪が降ったり積もったりしていると、雪が音(空気の振動)を吸収し、
耳に入ってくる音は近くのもののみになり、静かに感じるのです。
新雪の時には、雪道を歩いていると「ザクッ、ザクッ」もしくは
「ギュッ、ギュッ」っと音がしますね。
もちろん雪を踏み固めている音なのですが、
ご存知のように新しく降った雪はふわふわです。
(水分の多いベチャ雪もありますが、ここでは除外・・・)
あのザクザクの音も、周りが静かなぶん直接耳に入ってくるような近さを感じ、
新鮮な気持ちになります。
静かに感じるのはなぜ?雪の作りを考える
なぜ雪が音を吸収するのはどうしてでしょう?
ふわふわな雪をイメージするだけで充分音を吸収しそうですが、
答えは雪の結晶の形にあります。
雪の最小構成物は結晶です。
どこかしらで見たことがありますよね。
こんな感じの6角形や8角形もので、いろいろな形をしたものがあります。
この結晶の隙間に音の振動が閉じ込められ、(隙間の中で反射を繰り返し)
音が吸収されるのです。
空気を振動させる音は、距離が長いと次第に弱まっていき、最後にはなくなります
これが結晶の隙間の反射で起こっているというわけです。
学校の音楽室では壁に小さな穴が開いたボードが使われていますね。
あれは縦笛の掃除する棒を差して、ビヨンビヨンさせて遊ぶためではなく、
音を吸収させるための穴が開いているのです。
雪がしんしんと降るっていうけど何?
雪がしんしんと降るといいますね。
NHKの年末の除夜の鐘とかで、雪が降っているときに
言っていそうなフレーズですね。
この「しんしん」という擬音語は大変静かな様子を表した言葉です。
音もなくひっそりとしたさま、を伝える音の吸収という科学を含んでいます。
奥ゆかしい感じのなかに、昔から経験されていた事象を擬音語できれいに
伝えれる言葉ですね。
日本語の表現っていまいなぁ~と改めて思わされます。
まとめ
雪が降ると静かに感じるのは、雪の結晶が音を吸収するからでした。
なんとなく感じていることも、ちゃんと科学的な理由があるのですね。
一方で一段と寒くなると、空気が澄んで声が通りやすくなる
ということもありますね。
音は冷たい空気の方向に伝わりやすい性質があるようで、
遠くから「ほたるぅ~~」って聞こえてくるのもそのためのようです。