突然、急激な吐き気が出てくるノロウイルス、
今すぐ吐きそうで洗面器やトイレへ間に合わなかったり、
子供がノロウイルスにかかったときには、
服や布団も嘔吐物がついてしまいますよね。
汚してしまった床や服、布団どのように拭き取ったり洗濯しますか?
こちらでは、2次感染を防ぐため、汚染されてしまった床や服、布団の
処理の仕方・消毒法をご紹介します。
ノロウイルスの嘔吐物処理のしかた 二次感染の予防を心がけよう
ノロウイルスはヒトの手指や食品などを介して感染し、
激しい下痢や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こす感染性胃腸炎のウイルスです。
ノロウイルスは感染力が非常に強く、
感染者の嘔吐物やふん便中に含まれる
わずかな数で感染すると言われています。
また、嘔吐物の拭き残しが乾燥して空気中に舞い上がり、
それを吸い込んでも感染してしまいます。
このように一人目の嘔吐物の処理中または処理後等
感染者の嘔吐物を誤った方法で処理をすると、
処理を行なった人、もしくはその周辺を通る人に二次感染する恐れがあります。
感染に充分に注意しながら、迅速かつ、確実に行っていきましょう。
ノロウイルスの嘔吐物処理のしかた 消毒液の作り方・使い方
ノロウイルスを殺菌するには、85℃以上の熱湯に1分間以上つけるか、
次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を使用するしか方法はありません。
床などについた嘔吐物に対しては、熱湯消毒は不向きなので、
次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒液を作らなければなりません。
次亜塩素酸ナトリウムは、家庭用で市販されている
塩素系漂白剤に含まれており、衣料用のハイターがよく使用されます。
ここで注意点なのですが、ハイター液には酸素系のものもあり、
よくラベルを見て必ず「塩素系漂白剤」と書かれたものを使用しましょう。
・500mlのペットボトル
・塩素系漂白剤(ハイター)
・じょうご
(100円均一で買えます・プラスチック製のもので金属製は不向き)
・スプレー
(100円均一で買えます・頭だけのものだとそのまま使えて便利です)
(なかったら通常のスプレーボトルに移し替えて使ってください)
・ゴム、ビニール手袋
(必ず使用して下さい)
・ペットボトルに、少し水を入れ、じょうごでこぼさないように
ハイターを約10ml入れます。
・10mlの目安は、ペットボトルのキャップに2杯(1杯5mlです)
キャップは水で洗い流しておくといいです。
・水をいっぱいになるように入れて、キャップををしっかり閉め、
よく振って完成です。
今回は嘔吐物に直接使用する場合の消毒液を作りました。
塩素系漂白剤を50倍に水で薄めたのですが、
(500ml:10ml)
便座などの消毒用に使う250倍に薄める使い方もあります。
(500ml: 2ml)
嘔吐物が乾燥すると、ノロウイルスが空気中に舞い上がってしまうので、
二次感染の危険が増します。
乾かないうちに素早く処理していきましょう。
・換気をよくして、手袋、マスクの着用します。
手袋は、使い捨てのビニール手袋が便利です。
・新聞紙やキッチンペーパーなどで、嘔吐物などを外側から内側に取り除きます。
(拭き取り時に嘔吐物を広げないようするためです)
・使用した新聞紙などは、すぐにビニール袋に入れ、作成した消毒液をかけます。
汚染物が完全にしみ込むようにして下さい。
・嘔吐物などが付着した部分を消毒処理します。
キッチンペーパーで覆い、消毒液をしみこませて、10分間おきます。
その後消毒液に浸したキッチンペーパーで拭き、さらに水拭きします。
・手袋を捨てる際には、表面を包み込むように処分します。
手袋は先ほどのビニール袋に入れてください。
最後に念入りに手洗いをします。
ビニール袋はしっかりと密閉し、そのまま捨ててください。
以上が嘔吐物処理の方法になりますが、
キレイ(?)に床だけに嘔吐する、ということはないですよね。
他のものについた処理は以下にお進み下さい。
ノロウイルスの嘔吐物処理のしかた 衣類・布団の消毒方法
嘔吐した際に嘔吐物が服などの衣類や布団にもつきますよね。
その時の嘔吐物処理も上記と同様なのですが、
衣類や布団などの場合、今後も身に着ける
(のであれば、捨てませんよね 汗))
ので、洗濯などしますよね。その方法をご紹介します。
■衣類
消毒液はもちろんハイター液(塩素系漂白剤)を使いますので、
脱色する可能性があります。
しかし、この場合衣類の脱色よりもノロウイルスの殺菌を優先しますので、
ご勘弁ください。
水10lならキャップに軽く2杯(40ml)
水 5lならキャップに軽く1杯(20ml)
・そのまま30分ほど浸けておきます
・その後洗濯します。
(すすぎは念入りに2回以上行なってください)
漂白剤の成分が気になるようであれば、
洗濯機に入れる前に手で洗い流してからがよいでしょう。
上記の方法は、普通に洗濯できるパジャマやシーツ、下着、Tシャツ
などの衣類の洗濯方法です。
上で、「ノロウイルスを殺菌するには、
85℃以上の熱湯に1分間以上つける」と
触れましたが、85℃以上の温度に耐えれる衣類は
綿などのタオルやTシャツ、下着ぐらいです。
繊維の種類を選んでの洗濯になります。
■布団
布団や枕などにも嘔吐物がついてしまうことはよくあります。
シーツなどの洗濯できる物ならまだよいですが、
洗えない枕や布団など場合はスチームアイロンがよいです。
「85℃以上の温度で殺菌できる」ということから
効果があると充分考えられます。
水でスプレーして「焦げ」を防ぐ状態にします。
・スチームを全開にして、嘔吐物の付着した部分を
アイロンを少し浮かした状態で1分以上スチームをあてます。
直接アイロンをかけてしまうと焦げてしまうため、
少しがんばらなければなりませんが、
浮かした状態であてるのがポイントです。
まとめ
ノロウイルスの嘔吐物処理のしかた、いかかでしたでしょうか?
気になる二次感染ですが、実際、子供の嘔吐物を処理していて、
お母さんが感染したという場合が多いみたいです。
正しい知識と迅速な処理で自分も家庭も守れるように、
心がけたいものですね。
今回は嘔吐物処理のお話でした。
下は消毒のお話です。
ノロウイルスの消毒どこまでする?ハイター液の作り方や対策法