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熊谷が暑い理由は?暑さをめぐる熱い戦い「あついぞ!熊谷」の看板がなくなる?

2020/02/10

「あついぞ!熊谷」で有名な埼玉県熊谷市。夏になるとニュースで全国で一番暑い場所として取り上げられますね。どうして南の沖縄などでなく、熊谷市が暑いのでしょうか?調べてみました。

調べていくとや全国で暑さをめぐった熱い戦い、「あついぞ!熊谷」のあの看板の今後についてがわかりました。

  

熊谷が暑い理由は?

最近は日本全国で暑さが厳しくなっていますよね。その中でよく注目されるのが熊谷(くまがや)市。埼玉県の北部に位置しており、江戸時代には中山道の宿場・熊谷宿が置かれ、宿場町として栄えました。

1990年以降、夏の気温の高さが全国的に高い街として知られるようになり、テレビ等のニュースで猛暑の日には熊谷が取り上げられることが多くなりました。みなさんも何度か耳にしたことがあるでしょう。

沖縄や九州ではなく、なぜ熊谷が暑くなるのでしょう?これには二つの理由が考えられています。

ヒートアイランド現象

日中に吹く「南よりの風」が、東京などの大都市を通ってくる間にどんどん温められて、熊谷付近まで来た頃にはとても熱い風になっています。これは、大都市で発生する人工的な熱などのために気温が高くなる「ヒートアイランド現象」が影響を与えていると考えられます。

地理的には「低地」にあたるようです。ここに南風が温められながら運ばれてくるというわけです。
熊谷市の平野(荒川扇状地)は、北西・南西方向の秩父山地や赤城山、比企(ひさき)丘陵丘陵に加え、南東方向にも大宮台地があることから、盆地であると誤解されることがありますが、正しくは「妻沼低地」と呼ばれる低地の一部にあたります。

フェーン現象

上空の西風が秩父山を越えた後に下りてきます。空気は山を越えて吹き下りるとき、風下側で気温が上がり、空気は乾燥します。これをフェーン現象といいます。このとき、温度の上がった空気が熊谷付近に流れ込んで気温を上昇させます。

出典:熊谷市ホームページ
熊谷市 - Wikipedia

あついぞ!熊谷、暑さをめぐる熱い戦い

1990年以降から暑いといえば熊谷というイメージがありますが、他にも群馬県館林市や岐阜県多治見市など最高気温が高い都市も名をあげています。

ウチのほうが暑いぞ!ってやつですよね。まあ実際は氷を送りつけるとか街にドライアイスを落としまくって気温を下げようとするとかはないですが。

ちなみに観測上の最高気温は、2013年に高知県江崎市が更新しています。熊谷も1990年以降暑く、その間もメディアなどに取り上げられていたのですが、それまでは山形県山形市が74年間独壇場だったそうです。

高知県 江川崎 41.0℃(2013年8月12日)
埼玉県 熊谷 40.9℃(2007年8月16日)
岐阜県 多治見 40.9℃(2007年8月16日)
山形県 山形 40.8℃(1933年7月25日)74年も破られなかった最高気温。

群馬県 館林 40.3℃(2007年8月16日)

熊谷では「あついぞ!熊谷」を銘打って、熊谷の夏の暑さを逆手にとり、暑さを楽しみながら積極的にまちづくりに活かそうとしています。
「あつい」は「暑い」から「熱い」、「気温の暑さ」から「気持ちの熱さ」へと広がって、暑い熊谷の名物はもちろん、熊谷の市民の熱い活動をし、元気な地域「熊谷」を全国広くに発信しています。
 毎年、市民団体により開催されるイベント、コンサートや、「あつべえ」を使ったTシャツなどの新商品開発など、「あついアイデア」が市内に溢れ、市内各所で盛りあがっています。

出典:熊谷市ホームページ

また、暑さに対して歓喜しているだけではありません。壁面緑化や遮熱性舗装、冷却ミストなど熱中症対策や熱中症の予防情報発信にも手がけています。

日本で一番暑い町でかき氷

気温が1℃あがると・・・ではないですが、暑い時にはかき氷が売れますよね。熊谷では「日本一おいしいかき氷」といわれる「慈げん(じげん)」というかき氷屋さんがあります。
慈げん(じげん) - 熊谷/かき氷 [食べログ]

熊谷のかき氷を「雪くま」といいます。
「雪くま」の3つの条件というのがありまして、

1.熊谷のおいしい水を使った氷を使っていること
2.氷の削り方に気を遣い、雪のようにふんわりした食感であること
3.オリジナルのシロップや食材を使っていること

であるようです。慈げんさんの他にもおいしいかき氷があるのでチェックしてみてはどうでしょう?
「雪くま」の夏はじまります:熊谷市ホームページ

「あついぞ!熊谷」の看板がなくなる?

熊谷市が、2007年から毎夏設置されてきた大温度計、「あついぞ!熊谷」の看板が2017年、今季限りで姿を消すことになりそうです。

「あついぞ!熊谷」事業の一環として行われてきたもので、市内の八木橋百貨店などで見ることができました。高さ約4メートルの看板は入り口に置かれ、熊谷地方気象台が発表する午前11時と午後2時の気温を赤い目盛りで表示してきました。その時間帯に店員さんが手作業で変えているようです。

熊谷市は理由について
「暑さを推すのはイメージが悪い」といった苦情や
「暑いというイメージが定住促進に悪影響を及ぼすおそれがある」として取りやめるようです。

10年以上親しまれてきた看板が見れるのは今年限りになりそうですね。
私個人としては、これだけ暑さ推ししてがんばってきたんだし、これからも観光地としても充分機能を果たしていけると思うのですが、やはりオトナな問題として定住(住民税など)は必要なものなのでしょうかね。

個人のお店など全てやめるといった規制は行わず、これからも店舗の看板などでは見れるようです。

今年の夏、熊谷を訪れる予定のある方は、大きな看板を今のうちに撮っておくといいでしょうね。11:00、2:00過ぎに行われる気温の更新も貴重なシャッターチャンスとなりそうです。

まとめ

熊谷の暑さの理由と「あついぞ!熊谷」事業についてお話してきました。

看板がなくなってしまうのは寂しいですが、これからも熱さウリの熊谷にはがんばって熱い夏にむけてがんばってほしいですね。

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